石川県で漢方ならブヘサ中村固腸堂（なかむらこちょうどう）へ。金沢市から車で20分。高岡市、小矢部市からのアクセスも便利。

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健康コラム ◀ 3/316 ▶

Vol.315 愛情ホルモン「オキシトシン」と漢方薬

オキシトシンは「愛情ホルモン」や「絆ホルモン」と呼ばれ、信頼関係の構築やストレスの軽減に関与する重要なホルモンです。抱きしめたり、頭をなでたり、痛いところをさするといった行為によって分泌され、気持ちを落ち着かせる作用があります。痛みが和らいだり、免疫力が高まることも分かっています。褒められて意欲がわくのも、プレゼントをもらって幸せな気分になるのもオキシトシンの分泌によるものです。

現代社会はストレスや孤独を抱える人が多く、令和5年の精神疾患を患う患者数は15年前の300万人から、倍の600万人まで増加しています。このような社会において、自らの心の安定をもたらす幸せホルモン「オキシトシン」は今後ますます重要な役割を担っていると言えます。
福島県立医科大学の研究によると、精神安定作用がある「加味帰脾湯（かみきひとう）」という漢方薬には、オキシトシンの分泌を促し、ストレスを軽減する働きがあることが確認されています。加味帰脾湯以外にも、牛黄（ゴオウ）は古くから希少価値の高い精神安定のものとして使われており、近年では価格が急騰している漢方薬の原料の一つです。
実際にはこれらの漢方薬以外にも不安感が強い、イライラする、ストレスで体調を崩すなど精神疲労があるという時に用いる漢方薬は多くあり、体質や症状に応じて用いていきます。

心の安定のためによく当店で用いられる漢方薬としては、心脾顆粒、温胆湯、逍遥顆粒、天王補心丹、柴胡疎肝湯、能活精、救心感應丸氣などがあり、健康食品ではシベリア人参、香西洋参、ワタナベオイスター等があります。それぞれ性質が異なるため、自分に合ったものを専門家に相談の上用いることをお勧めします。
昔から用いられてきた数々の漢方薬の今後さらなる研究が進むことで、そのメカニズムや効果がより明らかになることが期待されます。

現代ではデジタル化が進み、コロナ禍によって接触を避けなければならないことが続いたことなど、人との直接的な触れ合いの機会が減少しています。心身の健康を保っていくために東洋医学の知恵をうまく活かしてみてはいかがでしょう。