「風邪やインフル対策に効く食材」
根菜類のみそ汁で病気知らず／谷島金大名誉教授が実体験

以下本文抜粋
○アブラナ科に高い効果
谷島氏によると、根菜類の中でも特に高い薬効が期待できるのが大根、かぶ、わさび、ナズナ、たんぽぽ、レンゲソウなどアブラナ科のものだという。
アブラナ科の植物ホソバタイセイの根である漢方薬の「板藍根（ばんらんこん）」は、谷島氏の研修先だった天津医科大微生物学研究室が、インフルエンザウィルスをある程度死滅させ、体の免疫力を高める作用があることを確認している。

○マウス死亡率が大幅減
板藍根は日本での知名度はあまり高くないが、中国ではかなりポピュラーな漢方薬だ。幅広い年代が粉末をお茶のように愛飲し、生薬は料理に使われることもある。天津医科大が人工的にインフルエンザウィルスに感染させたマウスに板藍根の抽出液を１４日間投与して観察したところ、免疫細胞が増殖し、死亡率が抽出液を与えていないマウスの最大４分の１に減少した。抽出液を多めに与えたマウスより少なめのマウスに、より顕著な効果が現れたという。
板藍根は一度に大量に飲むよりも規定量を守り継続して服用した方が効果的であることを示唆する実験結果でもある。谷島氏によると、板藍根はウィルスを撃退するインターフェロンを増産する。インターフェロンは熱を発してウィルスを攻撃するため、少量は問題ないが、規定を大幅に超えた量を飲むと高熱が出て返って体によくない場合もある。
谷島氏によると、金大の校章にアカンサス（ハアザミ）も生命力が強く、根は古くから生薬として重用されてきた。アカンサスに対する興味が、板藍根などアブラナ科の植物に関心を抱くきっかけになったという。