2016.09.20　今が旬！秋刀魚の薬膳的効能

秋刀魚、字のごとく秋の味覚ですね。近年高騰している秋刀魚です。
我が家では梅干しと生姜と煮込んだものが定番です。
写真は順番に塩焼き、梅干し煮、かば焼き、です。
台湾では20種類ほどの漢方生薬に漬けこんだ秋刀魚がブームだそうで、漢方が生活に身近な国ならではですね。

秋刀魚の薬膳的効能は
【性味】平・甘
【帰経】脾、胃
【効能】補虚損　健胃　活血

平性なのであたためも冷やしもしません。甘味のため、滋養作用があり、気を補います。胃腸の働きを高めてくれるんですね。

胃腸は元気の発電所。「五臓の中心は胃腸にあり」ですから胃腸にいいものは気の充実につながります。
活血というのは血液の流れをよくする、という意味です。
胃腸の働きを高め、元気をつけて、血流促進、ということですね。

秋刀魚の塩焼きには大根おろしがつきものですが、これは非常によい組み合わせです。
魚のコゲは発がん性があると指摘されていますが、大根には強力な抗酸化物質が含まれており、発がん物質を解毒してくれるのです。
また、大根は消化促進の働きがあるので脂ののった秋刀魚と食べることで消化を助けるという意味合いもあります。

大根は、漢方では種が使われます。萊服子（らいふくし）と呼ばれます。
消化促進作用があるため、食べ過ぎによる胃のつかえやもたれ、げっぷなどによいです。
日本ではあまり使われませんが、保和丸という漢方薬に入っています。
また、痰の出る咳にも使います。これも日本ではあまり使われませんが、三子養心湯といい、萊服子（大根のたね）、蘇子（紫蘇のたね）、白艾子（からしのたね）という３つの種からなる処方です。
いろんなものが漢方薬になるんですよ。

全く関係のない話ですが、だんなの特技は「魚をきれいに食べること」で、
はじめて見たときはこんなに絵に描いたようにきれいに魚を食べる人がいるのかと驚きました。本人は特技だとも思ってないようですけど。

小骨も内臓もえらも全部食べちゃうのだそうです。
たぶん、この中骨も食べようと思えば食べれるんでしょうね。

私が小骨や内臓に苦戦している隣で、丁寧につまつまと食べてあっという間にこの状態になります。
いただいた命を丁寧にそしてきれいに食べる姿勢は見習わねばいけませんね。。