2016.08.06　サンタ・マリア・ノヴェッラ〜世界最古の薬局〜

「店内やトイレなどいい香りがするけど何？」とよく聞かれます。アロマでもないし、嗅いだことのないにおいだから紹介してほしいと言われることがよくあるのでご紹介したいと思います。

お客さんによると、漢方のお店なので生薬っぽい香りもするし、心地よいお花のようなよい香りもする、そうです。
お花のような香りは、サンタ・マリア・ノヴェッラというイタリアフィレンツェにある世界最古の薬局が製造している自然の植物が材料のルームエキストラクトです。
バンダ・スアヴィスという蘭の一種だそうです。日本にもお店があります。

洗剤やシャンプー、整髪剤、消臭剤‥等、合成香料のにおいが充満している現代ですが、合成香料は気持ち悪くなる、という人も多いですよね。
これは、なんとも心地よく、優雅な香りがしてすごくリラックスできます。
実際の私たちはといえば、優雅とは程遠く、日々時間に追われドタバタとした日常を送っていますが、香りだけでも優雅に、少しでも脳にリラックスしておくれ〜とばかりにずっと気に入って使っています。

サンタ・マリア・ノヴェッラは自然治癒や予防医学という思想をもとに天然のハーブを用いた香水や石鹸などを製造し、800年も昔からある薬局です。今でも伝統のレシピで作られているようです。
漢方薬は東洋のハーブ。用いる植物や使い方は違えど、自然治癒力を高め予防医学の思想を持つというこの歴史ある薬局に「一度は行ってみたい！」と思っておりました。もう7年ほど前になりますが、新婚旅行でイタリアを訪れた時に立ち寄ってみました。

綺麗な写真がなく伝わりにくいですが、
見逃してしまいそうな入り口を入ると、天井のフレスコ画や大理石のアプローチなど豪華な内装に、これが薬局？！と思わず声を上げてしまいそうなくらい素敵な空間でした。
実際には入り口販売スペースは修道院だったところみたいですね。

旧薬局部分には「薬草図鑑」などの書物や16世紀から用いられていた乳鉢や天秤などの道具の他、製造に使われる機械などが展示されていて、もはや美術館でした。