2016.08.13　台湾体験記３　〜台湾人には漢方はとっても身近なもの篇〜

空き時間を利用し、さらに色々と探索。

台湾といえばスイーツが有名だと思い、事前にリサーチしていた杏仁かき氷で有名な于記杏仁豆腐（ゆーじーしんれんどうふ）へ。

台湾のかき氷はイメージ通りのふわふわで、味は甘さ控えめで大人の方にも食べやすいものでした。

ちなみにアンニンは杏仁と書きますが、漢方の業界ではキョウニンと呼び、れっきとした漢方薬の原材料である生薬として使われます。杏（あんず）の種子からできており、咳止めや、痰きり作用としてよく使われます。
スイーツの場合「甜杏仁（テンアンニン）」が使用されており、生薬として使われている杏仁をスイーツを使うとえぐみが出て美味しくならないそうです。

ちなみに、こちらのお店ではかき氷やその他スイーツのトッピングにも緑豆（うぐいす豆）、小紅豆（あずき）、蓮子（はすのみ）、ヨクイニン（はとむぎ）などの生薬由来のものや、健康増進に使われる仙草ゼリーなどが選べるようになっており、スイーツなのに健康なものを食べているのではないかという不思議な感覚になりました。

他にも温かいスープ仕立ての杏仁スイーツなどもあり、日本でいう「おしるこ」のような体を温めてくれる甘味が台湾にはまだまだたくさん種類があるらしく、台湾スイーツは何かと冷やしがちな日本人には間違いなくオススメだなと感じました！
日本人は冷たいものが大好きと言われますが、体を冷やすことは万病の元なので、もっと温かいスイーツが増えるといいですね。

その後は地元のスーパー「ウェルマート」を下見。
海外ではなるべく地元のスーパーマーケットに行くようにしています。
その国の生活や、新たな発見があって面白いですよ。

早速ドリンクコーナーで面白いものを発見！

「ヨク仁水（はと麦水）」（消暑好水・美容養顔）
「紅豆水（あずき水）」（養生水當當・好水好氣色）
「冬瓜茶」（清甜甘酵・消暑降火・幇助消化）

生薬・薬膳のちゃんとした効能書き入りペットボトル飲料など日本ではお目にかかれませんよね。

他にも調味料コーナーで発見。
今度はズバリ！漢方薬そのもの。ですが、仕様は鍋用スープのもと。

下の写真はそれぞれ「十全大補湯」と「四物湯」の生薬が配合されており、具材と一緒にこれらを煮込んで食べるらしいです。

「十全大補湯」は温補気血（体を温め、滋養強壮と増血）、「四物湯」は補血調血（増血作用と血液促進）。普段の食事から目的を決めて漢方を摂取できることはとっても良いことですね。

それにしても、日本なら医薬品登録しないとダメなものでも、台湾では食品スーパーで特別な許可を必要とせず手軽に買えるんだからやっぱ本場は凄いなーと驚くばかり。

これだけ漢方が生活に根付いているとやはり羨ましいですね。「十全大補湯」や「四物湯」は日本の病院では処方箋扱いのお薬。医師の判断がなくても安全で手軽に扱える漢方というのが本場での位置づけなんでしょうね。

台湾のように日本でも漢方がもっともっと身近なものになるといいのになぁ。。。