2016.09.13　胃腸すっきり！消化を高める「山査子（さんざし）」

11日は北陸中医薬研究会による勉強会。講師は劉暁非先生でした。

休憩時間にいただいたこれ、山査子のお菓子です。
山査子はすっぱい実で、肉や脂っこいものの消化を助けてくれる働きや、血流をよくする働きがあります。ちなみに炒めると消化作用が高まり、生は強心作用、抗血小板凝集作用によいとされます。
山査子は主に硬いタンパク質を柔らかくする働きがあるため、昔から肉料理には一緒に使われているようです。
日本ではあまりなじみがないですね。
中国にはこのような山査子のお菓子はいろいろあり、お茶うけとして食されています。これは丸い形ですが、四角く長細いものもあります。味は甘酸っぱくておいしいですよ。
以前、中国に研修に行った時にはある町で、長い棒に山査子を10個〜15個くらい刺してリンゴ飴みたいに甘くコーティングしたものを売っているおじさんがいました。ちょうど昼食後だったので、消化によいかもと思って買って食べてみましたが山査子独特の味にほんのり甘くおいしかったです。
台湾や中国は食事はもちろん、お菓子にさえ生薬が使われているのだからいかに漢方が生活に根付いているかが分かりますよね。

この山査子は、私が10年以上愛飲している「晶三仙（しょうさんせん）」にも入っています。

晶三仙は顆粒になっていて、少し酸味があります。私はこれが大好きで、夕食後には必ず飲むのですが、翌朝は胃が軽くてすっきり爽快です。朝起きてなんだか胃が重いなあと感じる時は前夜飲み忘れていたことに気づきます。
炭水化物、タンパク質、脂質の消化を助けてくれるので、元々胃腸が弱い私には手放せず、外食した時や食べ過ぎた時には欠かせません。食品中に含まれる脂肪を分解してくれるので、飲んでいると太りにくくなるようにも思います。食品中の成分を分解するだけでなく、直接胃腸を強くする働きも併せ持つので、飲んでいると胃腸自体が強くなることが実感できます。

本場では「大山査丸」というのがあり、晶三仙が蜂蜜で練って固めてあるものが漢方薬として売られています。私はかじってみたことはないですが、暁非先生いわく、漢方で一番おいしい、らしいです。

美食でぜいたくな暮らしをしていた西太后もよく晶三仙（三飲仙）を飲んでいたそうです。御殿医が残した処方箋には陳皮や枳殻、竹茹、厚朴など加味したものまで細かく処方が記されているようです。

アレルギーの原因の一つとして分解されていないタンパク質が大きな分子のまま吸収されることがあります。特に小さいお子さんのアレルギーやアトピー性皮膚炎などは消化機能の未熟さが背景に関係してきます。そのため、このようなケースにもよく用います。

また、不妊治療でホルモン剤を使用していると胃の不快感や吐き気がでてくることもあります。胃の手術で胃を大部分切除してうまく消化ができずに下痢が続く、という相談もあります。
晶三仙はハーブティで山査子、麦芽、神麹（小麦や米の発酵物）からなるため誰でも安心して使え、いろいろなケースに活用できます。こういうものこそうまく生活に溶け込むといいなと思います。

今朝の「あさイチ」にて、ゴジベリー（クコの実）が特集されたみたいですね。ミランダカーが食べているとか。シミによいという紹介だったようですが、美容はもちろん目にもいい力のある実なんです…が、クコの実についてはまた後日書くとします。
いいものはブームでなく、生活にずしっと根をはって生活の一部になるといいですよね。