2018.06.14　ハーブ農園ぺザンにてハーブ摘み体験　〜なるほどハーブ！なるほど生薬！なるほど自然療法！〜

日曜日に家族と友人とで河北潟にあるハーブ農園ぺザンさんにハーブ摘みに行ってきました！
ぺザンさんには原生しているハーブも含めると５０種類以上あるそうです。
その内１５種類程度を栽培しているそうですが、どれも農薬など使わずにこだわりを持ってハーブを育てています。

この日はカモミールの花を摘みました。
たまたまですが、当店とぺザンさんのコラボしたハーブティーの中にもカモミールを使用しています。
小さな花を手作業で摘むのはなかなかの重労働で、大人３人小さな子供３人でカゴいっぱい集めるのに４０分ほどかかりました。実際の収穫でも大人１０名１日がかり作業しても３ｋｇほどしか採れないこともあるそうです。本当に大変な作業です。

ハーブを摘んでいるとそこら中の地面に穴ぼこがあり、その犯人はどうやらモグラの掘ったものだそうです。
モグラのいる土壌はミミズもたくさんもいることから、駆虫剤や化学肥料などの余計な手を加えていない自然そのものの状態だと言えますね。

翌日、乾燥前のフレッシュなカモミールを試飲。
ほのかに甘い香りがして、カモミールのスペイン語名マンサニージャ「manzanilla」も「リンゴ（manzana）のような（香りがある）もの」という意味になっているそうです。
お湯を注ぐと淡い緑色になり、とても飲みやすく仕事でストレスの多い方にはとってもオススメのハーブです。

カモミールは効能として謳われているのは

・リラックス・鎮静効果
・女性特有の症状（月経痛など）の緩和
・花粉症や鼻づまりの症状を落ち着かせ、炎症を抑える
・胃腸など消化器官の症状を和らげる

などです。

カモミールの鎮静効果は安眠作用などにも良いようです。
属名の「Matricaria」はラテン語のマトリックス（子宮の意味）に由来し、古くから婦人病の治療薬として使われてきたことにちなんでいるそうです。

カモミールはキク科の植物でもあり、漢方の原材料として使用される生薬「菊花（キクカ）」は清熱、解毒の効能があり、抗炎症作用としても使用され、その点でも共通する部分があると言えます。
実際に生薬を英訳すると「Herbal medicine」と表されることを考えてみても、生薬も広義で捉えてハーブと言っても違いはないかもしれませんね。

以前ジャマイカ人の方から「ニキビ」を治してほしいと依頼されたときに、母国にいるときは「ダンデライオン（たんぽぽ）」を服用していたと聞いて驚いたことがあります。
生薬では「たんぽぽ」を「蒲公英（ほこうえい）」と言い、乳腺炎などで起きた炎症を沈める漢方としても有名です。もちろんニキビなどの炎症にも使用することが多く、全く漢方が浸透していないであろう遠い異国の地でも同じ植物を同じ目的で使用していることを知って、各国の自然療法にもとても興味がわきました。

話は変わりますが、ぺザンさんは日頃から福祉事業とも積極的に連携を図っており、その取り組みは先日NHKにも取り上げられていました。その活動は、主に体にハンディキャップのある方や精神を患っている方など、社会生活に置いてけぼりをくらいやすい方々に農業を通じて自立支援のサポートをするといった内容です。

ぺザンさんのその取り組みには以前から関心があり、特に心にトラブルを抱える当店のお客様にもぺザンさんと連携しながらQOL（生活の質）の向上に寄与できないかと現在思案中です。
その為にもまずは「自分たちも農業体験をしなければ！」と思っており、今後はその体験をその都度ブログでご報告できればと思っています。

心に悩みを抱える方々や、引きこもりがちになっている方のサポートを、漢方をはじめ様々な角度から体の改善のお手伝いをできればと思っています。